2015年6月6日土曜日

アマランサス

○アマランサス

 ヒユ科の一年草であるアマランサス(ハゲイトウ)の種子を乾燥させた製品。近年の健康食品ブームから実を粉にして小麦粉と混ぜてパン、クッキー、うどんなどに使われたり、煎ってはぜさせたあと、牛乳や糖蜜を混ぜるなどして食べられている。

【生態】

 アマランサスは、約800種があるが、観賞用、野菜用、穀物用に栽培されているのはおよそ10種である。晩夏から初秋にかけて色付く。際゛はいの歴史は古く、紀元前5000年~紀元前3000年頃にアンデス南部でアステカ族が種子を食用とするために栽培していたとされている。それ以降、13世紀のインカ帝国に至るまで、トウモロコシや豆類に匹敵する重要な作物だったという。

 日本には、江戸時代に主に観賞用として伝来した。東北地方では小規模ではあるがアカアワの名前で栽培されるようになった。やがて全国に栽培が広まり、水田転換作物として九州地方などでも栽培され始めた。

【栄養と機能性成分】

 ほかの穀物に比べてタンパク質、カルシウム、脂質、鉄分などを豊富に含み繊維、カルシウム、リン、カリウムなどが多い。栄養価の高い食品である。また、必須アミノ酸も多く含んでいる。葉はクセがないのでおひたしにしたり、てんぷらにもできる。葉は野菜、種子は穀物、花は観賞用と三拍子揃っている。

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