2015年7月9日木曜日

じゃがいも澱粉

○じゃがいも澱粉(じゃがいもでんぷん)

 片栗粉の名で販売されていることが多い。ジャガイモから澱粉をとるようになったのは、1833年(天保4)に群馬県嬬恋村で製造されたのが最初で、その頃から「加多久利」と呼ばれていたといわれている。1870年(明治3)に千葉県の蘇我で十左衛門が製造し、「片栗粉」と呼ばれるようになったという。

 明治の頃から北海道産の安価な品が大量に出回るようになると、カタクリからとった本当の片栗粉は姿を消し、戦後は、北海道の斜里町や士幌の大規模工場で生産されるようになった。現在の生産量は年間約25000トンである。

【主な種類】

 生産量の60%は糖化用に、30%は片栗粉、春雨などに加工され、5%は水産練製品に利用される。片栗粉は、粒子の大きさによって次の2種類に分けられる。

●分級片栗粉

 ジャガイモのすりおろしを150℃の熱風で1時間ほどかけて一気に製品化したもの。分級し、大粒の粒子がそろえているため糊化が早く、粘性が強い。

●未粒つぶ片栗粉

 数時間かけ澱粉を自然に乾燥させて、70℃の低温で10時間かけて乾燥させた製品。ゆっくりと乾燥させることによって澱粉の粒子がこわれないため、粘性が高くとろみが安定しているのが特徴である。から揚げの衣に利用するとカラッと揚がるように品質改良された製品も出回っている。

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